EXCEPT（差集合）│SQL文の書き方と実例。SELECT EXCEPT

今回は、SQLの集合演算子のひとつ『EXCEPT（差集合）』について説明します。

EXCEPTは、1つ目の検索結果を元にして、2つ目の検索結果に存在するデータを差し引くような動作をします。

この記事では、EXCEPT（差集合）のSQL文の書き方と実例を実際のRDBMSの画像も用いて説明します。

EXCEPT（差集合）のおさらい

EXCEPTのSQL文や実例を説明する前に、EXCEPTの概要をおさらいしておきましょう。

EXCEPTとは

EXCEPTは、1つ目の検索結果を元にして、2つ目の検索結果に存在するデータを差し引く場合に使う集合演算子です。

上記のイメージ図で説明します。2つの円は、それぞれ異なるテーブルから抽出された検索結果を表しています。

イメージ図では、左の円からは右の円のすべての箇所が除かれていますので、EXCEPTの結果には、左の円のデータを元に右の円および（右と左の）共通箇所がすべて除かれていることを意味しています。

EXCEPTを使うシーン

EXCEPTは、1つ目の検索結果を元にして、2つ目の検索結果に存在するデータを差し引く場合に使います。たとえば、当月分の売上データを元に、過去の売上データをEXCEPT演算子で集合することで、今月新たに発生した新規顧客（コード）のみを抽出することができます。

SELECT * FROM First_table EXCEPT SELECT * FROM Second_tabel;

EXCEPT_SQL文の書き方と実例

この章では、EXCEPTのSQL文の書き方と実例を紹介します。

使用する検索結果

使用する検索結果は下記の2つです。この2つの検索結果を元にして、SQLのEXCEPTを実際のRDBMSで実行します。

EXCEPTのSQL文

EXCEPTを使う場合の基本文法と実際のSQL文について説明します。

基本文法

上記SQL文の[EXCEPT]を[EXCEPT ALL]にすることで、重複行を1行にまとめずに抽出することができます。

実際のSQL文

• テーブル1・・Vegetable_202212
• テーブル2・・Vegetable

たとえば、テーブル[Vegetable_202212]を元に、テーブル[Vegetable]に含まれているデータをEXCEPTで除いたうえで、1つにまとめる場合には、下記のようにSQL文を記述します。

SELECT vege_name,class FROM Vegetable_202212 EXCEPT SELECT vege_name,class FROM Vegetable;

実例_MySQLのEXCEPT

実際のRDBMS、MySQLでEXCEPTを実行して検索結果を1つにまとめた実画像を紹介します。

EXCEPTの実行

実例_PostgreSQLのEXCEPT

実際のRDBMS、PostgreSQLでEXCEPTを実行して検索結果を1つにまとめた実画像を紹介します。

EXCEPTの実行

あとがき〜EXCEPTは差分の抽出

今回は、SQLの集合演算子のひとつ[EXCEPT（差集合）]について、基本的な概要とSQLの書き方、実例を用いた説明を記事にしました。

EXCEPTは、日常的に使う集合概念とは異なると思いますが、『差分の抽出』と考えるとご理解しやすいかと思います。

そうです。集合演算子のEXCEPTは、『差分の抽出』です。