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BigQueryの料金体系とは?無料プランと無料枠について説明

今回は、BigQueryの料金体系と無料プランの詳細、無料枠について説明します。

これまでに、当サイトでBigQueryに関する情報を発信していますが、Google社内で使われていた分析システムを一般公開したものがBigQueryです。

GoogleのBigQuery

BigQueryを使ううえで、月々に発生する料金、または無料プランとその条件について理解しておかないと、導入のご検討も進まないでしょう。

この記事では、BigQueryの料金体系と無料プランの詳細、その他、無料枠について説明します。

BigQueryの料金体系

まずは基本的なBigQueryの料金体系について説明します。BigQueryでは、[保存データの容量][SQL文の実行]に対して課金される料金体系になっています。

なお、BigQueryの無料プランについては、次章で説明します。

①保存データの容量

BigQueryでは、データ分析のためにプロジェクトやデータセットを作成して、大容量のデータを基にテーブルを作成してデータ分析を行います。

データウェアハウスという特性上、データは時系列かつ大容量になるのが普通なのですが、そのデータを保存するために、容量に対して課金されます(ストレージ課金)

ただし、通常のGoogleアカウントのように、一定の無料枠もあります。

ストレージの料金

1GB当たりUSドル0.02・・日本円に換算してください
(無料枠:毎月10GBまで)

②SQL文の実行

BigQueryでは、前節のストレージの料金のほかに、クエリを実行する都度、その処理されたデータ容量に対して課金されます(クエリ課金)。

そのため、大量のデータを条件設定せずに抽出すると、思わぬ金額になってしまうことがあります。

なお、クエリ課金についても一定の無料枠があります。

クエリデータ量の確認

BigQueryには、1日に処理できるクエリデータ量の上限を設定する機能があります。また、SQLを実行する都度、その処理に必要な目安のデータ量が表示されますので、しっかりと管理ができていれば、気付かないまま高額な請求額になってしまう心配は、ほとんどありません。

SQL実行前に目安のデータ量が表示される

クエリの料金

1TB当たりUSドル5.00・・日本円に換算してください
(無料枠:毎月1TBまで)

まとめ

以上、[保存データの容量(ストレージ課金)]と[SQL文の実行(クエリ課金)]がBigQueryの料金体系の仕組みです。

ストレージ料金
1GB当たりUSドル0.02・・日本円に換算してください
(無料枠:毎月10GBまで)

クエリの料金
1TB当たりUSドル5.00・・日本円に換算してください
(無料枠:毎月1TBまで)

BigQueryの用途にもよりますが、実務ではなく導入前の検証や学習用として使うのであれば、無料枠で充分な容量が提供されていることもご理解いただけたかと思います。

特に学習用であれば、大きなデータセットを条件設定せずにクエリ実行しない限り、無料枠を超えることはほぼありません。

BigQueryの無料プラン

BigQueryを無料で使えるプランは[BigQueryサンドボックス]というプランです。BigQueryサンドボックスであれば、ストレージの容量やクエリの処理量に関わらず、料金が発生することはありません。

また、クレジットカードの登録も不要です。

BigQueryサンドボックス

Googleの下記の公式ページで詳しく説明されています。サンドボックスの利用においては、クレジットカードの登録も不要です。

https://cloud.google.com/blog/ja/products/gcp/query-without-a-credit-card-introducing-bigquery-sandbox

BigQueryサンドボックスの想定ユーザーは、「学生」や「企業の開発者のテスト」などと説明されており、学習や調査、テストをとした幅広いユーザーが利用することを想定しているようです。

ただし、サンドボックスでは、すべてのテーブルに対して60日間の有効期限が設定されており、データの長期保存には不向きです。また、一部の機能も利用することはできません。(詳細はGoogleの公式ページでご確認ください)

Google Cloud Platformの無料トライアル

BigQueryは、サンドボックスのほか、Google Cloud Platformの無料トライアルを利用することでも、無料で使う(試す)ことができます。

Google Cloud Platformでは、キャンペーンとして一定額相当(米ドル)の無料クレジットが付与されることもありますので、必要に応じてご確認ください。

BigQueryサンドボックスの画面上に表示されたキャンペーン情報

なお、無料トライアルの期間が過ぎても、BigQueryには毎月、一定の無料枠が準備されていますので、学習や小規模のテスト等であれば、料金が発生することはないでしょう(詳細は当記事の前章をご覧ください)

あとがき

今回は、BigQueryの料金体系と無料プランの詳細、無料枠について記事にしました。

BigQueryの導入をご検討されている方や、学習を始めたいと考えている方は、まずBigQueryサンドボックスから始めることをおススメします。(クレジットカードの登録が不要というメリットがあるため)

BigQueryサンドボックスは、Googleアカウントさえあれば、住所・クレジット情報等の入力も不要で、数分で使い始めることができます。下記の記事で紹介していますので、ご関心があればぜひご覧ください。

Analytics沖縄

データサイエンス・機械学習・ディープラーニングを本格的に研究するフリーランスエンジニア。 「Google データアナリティクス プロフェッショナル」の認定証を取得済み。 この分野は専門知識がなければ理解し辛い情報が多いのですが、当サイトでは初学者も意識して発信していきますので、ご関心があればぜひご覧ください。

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